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土壌汚染の900㎡届出とは|対象となる土地と除外を整理

著者・監修: 依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

土壌汚染の900㎡届出とは|対象となる土地と除外を整理

土壌汚染対策法第4条の900平方メートル基準は、現に有害物質使用特定施設がある土地など、施行規則で定められた条件に当たる土地の形質変更に適用されます。過去に特定の施設があった土地なら一律に900平方メートルになる、という仕組みではありません。土地の状態と法第3条に関する報告・確認の状況を分けて確認します。

この記事は、第4条第1項の届出対象を扱います。届出後に第4条第3項の調査命令が出た場合には、指定調査機関に調査を行わせる法定調査となります。届出が必要な土地かどうかと、調査命令を受けた後の対応を混同しないことが大切です。

根拠・確認日:土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)および土壌汚染対策法施行規則(平成14年環境省令第29号)は、現行版の最終改正施行日が2026年7月1日です。本文の条文は2026年9月5日に確認しています。

900平方メートル基準とは

第4条の届出では、土地の形質変更の面積が原則3,000平方メートル以上なら届出の対象です。ただし、施行規則が定める二つの類型に当たる土地は、900平方メートル以上が基準になります。

3,000平方メートルと900平方メートルの土地条件を分ける二段判定表
3,000平方メートルと900平方メートルの土地条件を分ける二段判定表
土地の状態届出の面積基準を確認する考え方
一般の土地原則として3,000平方メートル以上
現に施設がある敷地施行規則の条件に当たる場合は900平方メートル以上
廃止済みの敷地法第3条の報告・確認の状況を確認して判断
報告済み・確認済みの土地4条の900平方メートル基準から除かれる場合がある

現に施設が設置されている土地

現に有害物質使用特定施設が設置されている工場・事業場の敷地では、900平方メートル以上の形質変更が第4条の届出対象になります。有害物質使用特定施設は、水質汚濁防止法上の特定施設のうち、特定有害物質を製造、使用または処理するものです。個別の工場や店舗が該当するかは、業種名だけでは決められません。

特定有害物質の取扱いを届け出ている場合は、施設の状況や敷地の記録を確認します。面積だけを先に当てはめず、土地の現在の状態と工事計画をそろえ、所在地を所管する自治体窓口へ確認してください。土壌汚染対策法第4条同施行規則第22条を2026年9月5日に確認しています。

廃止済みで報告・確認の状況が異なる土地

廃止済みの有害物質使用特定施設に係る工場・事業場の敷地も、法第3条第1項本文の報告をしておらず、同項ただし書の確認を受けていない場合は、900平方メートル以上が第4条の届出基準です。これは、廃止済みの土地を一括りにせず、過去の報告と確認の状況で分ける必要があることを示しています。

法第3条では、施設の使用を廃止したとき、所有者等が指定調査機関に調査を行わせ、結果を報告する仕組みを定めています。引き続き一定の用途に使う土地では、知事の確認を受けて調査・報告を一時的に免除される場合があります。どちらに当たるかは、過去の書類と自治体の確認結果を基に確認します。土壌汚染対策法第3条を2026年9月5日に確認しています。

過去の報告があるかを確認する際は、土地の所有者の記憶だけに頼らず、届出や確認の控え、工事計画に関する資料を照合します。資料がそろわない場合も、推測で区分を決めず、分かっている事実と未確認点を分けて自治体窓口へ伝えることが大切です。

900平方メートル基準から除かれる土地

900平方メートルという数字は、すべての施設跡地に当てはまるものではありません。法第3条に基づく報告を済ませた土地と、一時免除の確認を受けた土地は、第4条の900平方メートル基準から除かれます。

報告済みの書類と一時免除の確認を分けて除外条件を示す図
報告済みの書類と一時免除の確認を分けて除外条件を示す図

3条の報告を済ませた土地

法第3条第1項本文の報告を済ませた土地は、第4条の900平方メートル基準の対象から除かれます。だからといって、工事の前に何も確認しなくてよいわけではありません。土地の形質変更を予定する場合は、土地の状態、面積、土壌の扱い、既に行われた報告の内容を、所管の自治体窓口に確認します。

3,000平方メートル以上の形質変更には、原則として第4条の届出が必要です。報告済みであることと、別の面積基準や届出不要行為の条件を混同しないようにしましょう。土壌汚染対策法第4条同施行規則第22条を2026年9月5日に確認しています。

一時免除の確認を受けた土地

法第3条第1項ただし書の確認を受けた土地も、第4条の900平方メートル基準から除かれます。この確認は、予定されている利用方法から見て健康被害が生じるおそれがないとして、知事が認めた場合のものです。調査が恒久的に不要になるという意味ではなく、利用方法の変更や形質変更をきっかけに、別の確認が必要になることがあります。

確認に係る土地で形質変更を行う場合は、法第3条第7項の届出の仕組みを確認します。900平方メートル未満、または900平方メートル以上でも土壌の搬出、飛散・流出、深さ50センチメートル以上のいずれにも該当しない行為などは、届出不要となる場合があります。個別の工事は条件全体を自治体窓口へ確認してください。土壌汚染対策法第3条同施行規則第21条の4を2026年9月5日に確認しています。

工事計画で確認する事項

面積の数字だけを確認しても、届出の要否は判断できません。工事の内容と土壌の扱いを、計画段階で同じ資料に整理します。

試掘したトレンチと工事図面で面積と土壌の扱いと深さを確認する図
試掘したトレンチと工事図面で面積と土壌の扱いと深さを確認する図

面積だけでなく土壌の扱いと深さを確認する

確認する項目は、変更する場所と面積、掘削の深さ、土壌を敷地外へ搬出するか、土壌の飛散・流出を伴うか、着手予定日です。第4条では、3,000平方メートル以上が原則ですが、900平方メートルの条件や届出不要行為もあります。工事図面と施工計画から、判断に必要な事実を抜き出します。

届出不要行為の条件は、土壌の搬出、飛散・流出、深さ50センチメートル以上のいずれにも該当しないことです。一部の数字だけを使って「届出不要」と結論を出さず、計画全体を確認してください。自治体の条例で法とは別の調査義務が定められている場合もあるため、所在地の自治体窓口で確認します。

着手予定日が近い場合でも、面積基準だけで工程を決めると、報告や確認の状況を見落とす可能性があります。工事の範囲が変わるときは、変更前の判断をそのまま使わず、最新の図面と土壌の扱いを確認します。

個別の施設該当性を判断しない理由

有害物質使用特定施設に当たるかは、事業の呼び方や建物の見た目だけで決まるものではありません。施設で何を製造、使用、処理し、どのような届出が行われているかを確認する必要があります。

ヘルメットと作業服の調査員が施設記録を自治体窓口へ確認する図
ヘルメットと作業服の調査員が施設記録を自治体窓口へ確認する図

所管の自治体窓口へ確認する分岐

個別の土地について、900平方メートル基準に当たるかを記事だけで判断することはできません。施設の使用状況、廃止日、法第3条の報告の有無、一時免除の確認の有無、形質変更の範囲を整理して、所管の自治体窓口へ確認します。相談時には、工事図面、土地の経緯、過去の届出や通知の控えがあると、事実関係を伝えやすくなります。

法定調査に当たる場合は、指定調査機関に行わせる必要があります。届出の要否と、調査命令が出た後の調査の役割を分け、個別の契約や工事の進め方は専門家にも相談してください。

よくある質問

900平方メートル基準は、土地の過去と現在の状態、報告・確認の状況を組み合わせて確認します。施設名や面積だけで結論を出さないことが重要です。

古い住宅地図と900平方メートルに関する質問を確認する相談場面
古い住宅地図と900平方メートルに関する質問を確認する相談場面

特定施設があった土地はすべて900平方メートル基準ですか

一律ではありません。現に施設がある土地と、廃止済みでも法第3条の報告や一時免除の確認の状況が異なる土地が対象です。土壌汚染対策法施行規則第22条を2026年9月5日に確認しています。

報告済みの土地はどの届出を確認しますか

法第3条の報告を済ませた土地や一時免除の確認を受けた土地は、第4条の900平方メートル基準から除かれます。工事の内容により別の届出を確認する必要があるため、個別の届出ルートは所管の自治体窓口へ相談してください。土壌汚染対策法第3条・第4条を2026年9月5日に確認しています。

900平方メートル未満なら確認は不要ですか

面積だけで結論を出しません。土地の状態、予定する形質変更、土壌の扱い、深さを確認します。土壌汚染対策法施行規則第22条・第25条を2026年9月5日に確認し、所在地の自治体窓口で個別の計画を確認してください。

まとめ

900平方メートルの届出基準は、現に有害物質使用特定施設がある敷地など、限られた条件に当たる土地に適用されます。報告済みの土地や一時免除の確認を受けた土地は別に扱われるため、面積だけで判断できません。工事計画、土壌の扱い、過去の報告・確認の状況を整理し、所管の自治体窓口へ確認しましょう。

調査が必要になる入口は、土壌汚染調査が必要なケース、3,000平方メートルの届出は、土壌汚染対策法4条の届出で確認できます。関連する記事は、法令・制度解説で一覧できます。

出典

著者・監修

依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

依田尚人は YDAIコンサルティング株式会社 代表。土壌汚染対策法の調査義務・費用相場・指定調査機関制度について、e-Gov・環境省等の公開情報を一次ソースまで確認する工程を標準として、本サイトの記事を設計・監修しています。

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