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土壌汚染対策法4条の届出|3,000㎡・30日前を確認する手順

著者・監修: 依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

土壌汚染対策法4条の届出|3,000㎡・30日前を確認する手順

3,000平方メートル以上の土地の形質変更をしようとする者は、原則として着手日の30日前までに都道府県知事へ届け出ますが、届出だけで調査が必ず必要になるわけではありません。着工日が決まってから面積だけを確認するのではなく、土地の状態、土壌の扱い、届出後の行政判断を順に確認します。

この記事で扱うのは、土壌汚染対策法第4条第1項の届出です。第4条第3項に基づいて知事が調査命令を出した場合は、指定調査機関に調査を行わせる法定調査になります。届出の段階と、調査命令を受けた段階を分けて考えてください。

根拠・確認日:土壌汚染対策法(平成14年法律第53号)および土壌汚染対策法施行規則(平成14年環境省令第29号)は、現行版の最終改正施行日が2026年7月1日です。本文の条文は2026年9月5日に確認しています。

4条の届出とは

第4条の届出は、一定規模以上の土地の形質変更を予定する場合に、着手前の情報を都道府県知事へ伝える仕組みです。土地の形質変更とは、掘削などにより土地の形状や性質を変える工事を指します。

3,000平方メートルと30日前の届出条件を都道府県知事あて書類で示す図
3,000平方メートルと30日前の届出条件を都道府県知事あて書類で示す図
確認する順番確認内容
計画する行為土地の形質変更に当たる工事か
対象面積原則3,000平方メートル以上か、900平方メートルの条件に当たるか
土壌の扱い敷地外搬出、飛散・流出、深さをどう予定しているか
着手予定日届出期限を30日前から逆算できるか
届出後行政の判断と調査命令の有無を確認する

土地の形質変更をしようとする者が届出義務者となる

届出義務者は、土地の所有者に限られず、土地の形質変更をしようとする者です。工事の発注者や施工者のどちらが届出を行うかを、土地の名称だけで決めることはできません。予定する工事の主体、変更する場所と面積、着手予定日を整理し、個別の役割分担は所管の自治体窓口に確認します。

法第4条第1項は、届出の対象と期限を定めています。届出書の様式、添付図面、自治体ごとの運用をここで一律に定めるものではありません。実際に提出する際は、所在地を所管する窓口の案内を確認してください。土壌汚染対策法第4条を2026年9月5日に確認しています。

3,000平方メートルと30日前の条件

対象となる土地の面積が3,000平方メートル以上である場合、土地の形質変更をしようとする者は、原則として着手する日の30日前までに届け出ます。30日前は、調査結果を提出する期限ではなく、届出の期限です。調査の必要性は、届出後に知事が汚染のおそれの基準に当たると認めるかどうかで別に判断されます。

届出では、場所や着手予定日などを確認します。設計変更によって面積や掘削範囲が変わる可能性もあるため、工事担当、土地所有者、調査の相談先で前提を共有しておくと確認しやすくなります。土壌汚染対策法第4条同施行規則第22条を2026年9月5日に確認しています。

届出が必要かを確認する条件

届出の要否は面積だけでは決まりません。土壌をどのように扱うか、土地がどの状態にあるかを、工事計画に沿って確認します。

土壌の搬出と飛散流出と深さ50センチメートルを工事図面で確認する図
土壌の搬出と飛散流出と深さ50センチメートルを工事図面で確認する図

土壌の搬出、飛散・流出、深さ50センチメートルの条件

面積が基準以上でも、敷地外への土壌の搬出、土壌の飛散・流出を伴う形質変更、深さ50センチメートル以上の形質変更のいずれにも該当しない行為は、届出を要しない行為とされています。三つの条件のうち一つだけを見て結論を出すのではなく、「いずれにも該当しない」という全体の構造で確認することが必要です。

農業や林業に関する一定の行為、鉱山関係の土地などにも別の取扱いがあります。個別の工事が届出不要に当たるかは、土壌の搬出、深さ、工事の内容をそろえて自治体窓口へ確認してください。土壌汚染対策法施行規則第25条を2026年9月5日に確認しています。

900平方メートルの条件を一律に扱わない

900平方メートルの基準は、有害物質使用特定施設に関係した土地ならすべてに適用されるものではありません。現に有害物質使用特定施設が設置されている工場・事業場の敷地、または、廃止済みで法第3条第1項本文の報告をしておらず、同項ただし書の確認も受けていない敷地が対象です。

法第3条の報告を済ませた土地や、一時免除の確認を受けた土地は、この900平方メートルの対象から除かれます。特定の施設が該当するかを記事だけで判断せず、届出や確認の状況とともに所管の自治体窓口へ相談してください。土壌汚染対策法施行規則第22条を2026年9月5日に確認しています。

届出から着工までの工程

着工日から30日前という期限を守るには、届出書を作る日ではなく、工事計画を確定する日から逆算します。届出後に確認が必要な場合も想定し、関係資料を早めにそろえましょう。

着手予定日から30日前へ逆算して工事図面と届出書類を準備する工程図
着手予定日から30日前へ逆算して工事図面と届出書類を準備する工程図

着手予定日から必要情報を逆算する

最初に着手予定日を定め、30日前の届出期限を確認します。次に、変更する場所と面積、掘削の深さ、土壌を敷地外へ搬出する予定、飛散・流出を伴うかを工事図面から整理します。過去の利用状況や有害物質使用特定施設に関する記録がある場合は、900平方メートルの条件も含めて確認します。

届出書の細かな様式や添付資料は、自治体によって異なるため確認が必要です。予定日に間に合うかだけを急ぐのではなく、誰が届出義務者になるか、どの土地を対象にするか、届出後に問い合わせがあったときに何を示すかを関係者で共有します。個別の手続の判断は、所管窓口へ確認してください。

工事範囲を示す図面と、面積を確認した資料は、確認時点が分かる形でそろえます。届出前後に計画が変わったときにも、どの範囲を前提に確認したかを説明しやすくなります。

土地の利用履歴や届出の控えを関係者間で共有し、情報が不足する点は推測で補わないようにします。届出が必要かを面積だけで判断せず、工事の内容と土地の状態を併せて確認することが、着工前の確認漏れを防ぐ助けになります。

届出後に調査命令が出る場合

届出は調査命令と同じものではありません。届出後に、知事が汚染のおそれの基準に当たると認めた場合に、調査命令という次の段階に進みます。

土壌ガス採取管のある土地で届出と調査命令を二段階に分ける図
土壌ガス採取管のある土地で届出と調査命令を二段階に分ける図

汚染のおそれと調査命令を分けて確認する

汚染のおそれの基準には、基準不適合が明らかな土地、特定有害物質等が埋められたり地下に浸透したりした土地、特定有害物質を製造・使用・処理する施設に係る土地などが含まれます。知事がこの基準に当たると認める場合、土地の所有者等に指定調査機関に調査させ、結果を報告するよう命じることができます。土壌汚染対策法第4条第3項同施行規則第26条を2026年9月5日に確認しています。

届出に併せ、土地所有者等全員の同意を得て指定調査機関に調査させた結果を提出した場合は、同じ土地について調査命令は出されません。届出、任意に提出する調査結果、調査命令は役割が異なるため、必要な資料と時期を混同しないようにします。

調査命令が出る前の段階では、届出の対象となる工事の事実関係を整理することと、土地に汚染のおそれがあるかという行政の判断を分けます。工事計画や土地の利用状況に変更があれば、以前に確認した内容をそのまま使わず、変更した範囲と予定日を自治体窓口に伝えて確認します。

よくある質問

第4条の届出は、工事を止めるための仕組みではなく、一定規模の形質変更について行政が確認するための手続です。面積だけでは判断できないため、土地と工事の条件を一緒に確認します。

ヘルメットと作業服の調査員が届出と着工日の質問に答える手描き図
ヘルメットと作業服の調査員が届出と着工日の質問に答える手描き図

4条の届出をすると必ず調査が必要ですか

必ず必要になるわけではありません。届出と、知事が汚染のおそれを認めて出す調査命令は別です。土壌汚染対策法第4条同施行規則第26条を2026年9月5日に確認しています。

土地所有者だけが届出をするのですか

届出義務者は、土地の形質変更をしようとする者です。土地所有者だけと決めつけず、工事の主体や土地の状況を確認します。個別の役割分担は、土壌汚染対策法第4条を踏まえて所管の自治体窓口へ確認してください。同条は2026年9月5日に確認しています。

30日前より前に何を整理すべきですか

着手予定日、変更する場所と面積、土壌の搬出、飛散・流出、掘削の深さ、土地の経緯を確認します。届出書や添付図面の個別様式は自治体で異なるため、土壌汚染対策法施行規則第23条を根拠に、所在地の窓口で手続を確認してください。同条は2026年9月5日に確認しています。

まとめ

第4条の届出は、3,000平方メートル以上の形質変更を予定するときの重要な確認事項です。30日前という期限だけでなく、届出不要行為の条件、900平方メートルが適用される土地、届出後の調査命令を分けて確認しましょう。個別の工事が届出に当たるかは、土地と工事の事実関係を整理して自治体窓口へ確認することが確実です。

調査が必要になる入口は、土壌汚染調査が必要なケース、費用を比較する前提は、土壌汚染調査の費用は何で変わる?で確認できます。関連する記事は、法令・制度解説で一覧できます。

出典

著者・監修

依田尚人YDAIコンサルティング株式会社 代表

依田尚人は YDAIコンサルティング株式会社 代表。土壌汚染対策法の調査義務・費用相場・指定調査機関制度について、e-Gov・環境省等の公開情報を一次ソースまで確認する工程を標準として、本サイトの記事を設計・監修しています。

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